Kjempe bra 通信 21-1 凪メンタル Juli, 2021

群馬にてノルウェーのナショナルディ Kjempe bra 通信 (ノルウェー便り)
群馬にてノルウェーのナショナルディ

2020年8月上旬に1年間のノルウェーでのワーホリ滞在を終えて、帰国したRisaさん。実家がある群馬に戻られて、新しい日本の自分らしい生活を探す旅を帰国後続けておられます。これは、その1年目の報告です。前回はこちら。

 

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帰国後ほぼ1年が経ち、また夏がやってきました。帰国後すぐの逆カルチャーショックが嘘のように表面的な違いに慣れ、センサーが鈍感になり、いつの間にか順応していることに気づきます。

 

🌞今月のわくわく

・学童クラブ
今年の3月から学童クラブで週3で働き始めました。放課後の小学生(1〜4年生)40人弱を5〜6人程度の支援員であたるという環境です。大勢の小学生に囲まれるという環境は初めてで、自分が大人であることを普段の生活より意識します。子供達の心を開くスピードの速さ、若さ、弾けるエネルギー、感覚、真っ直ぐな視線。ケタケタと屈託なく、のびのびとした笑いは見ていて気持ちがいいです。コロナの関係で遊びや学校生活に制約があり、もっと思い切り遊ばせてあげたいなと個人的には思うのですが、できる範囲で関わっています。子供の多くが学業を苦行だと思っていたり、細かいところに敏感に気づき、大人の反応をよくみていたり、窮屈そうな環境にも順応している様子は興味深いです。基本は午後からの勤務のため、午前中におばあちゃんと買い物に行ったり、通院に行ったり、自分のしたいことをしたりとシフト的にもとても都合がいいです。

・ノルウェーとの繋がり
ノルウェーにいる人との連絡の頻度はだいぶ減ってきましたが、互いの誕生日や、ノルウェーのナショナルデーなど何かの節目に現状を報告しあっています。新年の挨拶が国際便でだいぶ遅れて届いたり、ノルウェーで私が住んでいた家の坂道の写真などをふと送ってくれたり…多くはないですが、ふとした時に距離が縮まるような感覚に心がほころびます。

・体が正直になった(正直な状態に戻った)
小さな不調の前触れ、ちょっとした違和感、引きずりそうな疲れに敏感になったようです。恐らく前は不調や疲労が大きくならないと自分で気づけなかったのだと思うのですが、最近はかなり小さな段階で「お?」と感じられるようになっているのではと思います。そういった小さなもの達を感じたら、鼻から深く呼吸する。落ち着いて瞬きをする。姿勢を正す。といことを意識的にしています。なんともなさそうなことですが、こうすると必要以上に影響されなくてすむように感じます。服についた粉を払い落とすように、小さなものにはこれで効くのですが、もう少しケアしたほうがいいなというときは、眠い時はとにかく寝ること(昼でも)。意識的に動物や自然に触ること。が私にはよく効くようです。

・凪メンタル
梅雨頃から心の中がほぼ凪の状態です。もし嫌なことがあったとしても動じる程度が以前よりだいぶ小さいと感じます。

以前たださんのメルマガで毎日のちょっとした心の掃除についての記事がありました。そこではお風呂の中でリラックスしている自分に今日あった楽しかったことと嫌だったことを自分に聴くことが紹介されています。これを私もやるようになったのですが、今日あった嫌なことを思い出すのに時間がかかる、もしくは嫌なことがないという日が結構あります。またこの方法は、嫌なこと、良いことの要因がどちらも1つの人や物事にとらわれているとき、生活の中心がその人やものになっていると気づくことができます。対策を考えるのは後として、まずは気づくことが簡単にできる方法として私は取り入れています。

・牧場にて
ゴールデンウィーク前後の週末のみ、牧場内のカフェでバイトしました。自然も動物も感じることのできる環境で、そこに行くのが楽しみでした。敷地も広く、授業員も多くいました。私が一番印象深かったのは、その職場に感じの悪い人が一人もいなかったことです。

私は実験的に「ストレスのない勤務を週7で続けたらどうなるのだろう」と試しに1ヶ月弱週7勤務にしてみました。勤務時間は移動時間も含め40時間/週以内で、ストレスもほぼないとはいえ、休むと働くの繰り返しだと広がりがないなと実感しました。仕事において体、頭、心を使うバランスがどうだと自分には良さそうだなと考えるきっかけにもなりました。そしてわかっていたことでしたが、考え事がいまいち進まず、出費も多めになり、何もない日が週に1日は必要だなと腑に落ちた実験でした。

・LINEスタンプ
「ノルウェー語だよ」というLINEスタンプを作りました。マイナー言語のノルウェー語が知られるきっかけになればいいなと思い作りました。実際に買ってくるお土産以外にも、自分の体験のおすそ分けとして、こういう形もいいのではないかなと思います。私はデジタルなものへの苦手意識があるので、調べたりなんだりで作るまでに3ヶ月ほど要しましたが、作る過程も、連絡を久々にとる相手へ話の種にスタンプを送るのも楽しい体験でした。
 
 

🌞今月の発見〜ノルウェーの特徴、日本の特徴、自分の特徴〜

耳の悪い私のおばあちゃんは人との会話の時、顔をじっと見ます。私もおばあちゃんの顔をじっと見ます。おばあちゃんと話すときのコミュニケーションは言葉よりも表情と身振り、手振りで伝えるように自然となります。おばあちゃんは耳が悪くて言葉が聞き取れない分、表情、雰囲気、視線の強さで相手の言わんとしていることを聴き取っているようです。このような時、言葉での情報だけではなく目での会話の重要性を感じます。

ノルウェーへ渡航したての頃、ノルウェーの人たちはじっと目を見てくるなあと思っていました。個人差はもちろんありますが、ノルウェーでのコミュニケーションは日本でよりもお互いの目をじっとみて話します。日本ではそこまでアイコンタクトを長く取るコミュニケーションではないため、最初はなんだか気恥ずかしかったり、たじろいだりしていました。

日本では長めのアイコンタクトはあまり取らず、程よいところで視線をずらすのが心地よいと感じる傾向があるのではと思います。国により違いはあるようですが、アイコンタクトを長めにとるのが一般的な場所だと、会話の途中で目をそらすと嘘をついていたり、興味がないようにとらえられることもあるとか。

ノルウェー人の友達に「私はアイコンタクトを取るのが苦手だから目を見ないけど、話を聞いていないということじゃないから」と断りを入れられたことがあります。私自身はそこまで気にしていませんでしたが、「あ、この場所では目をじっと見ることが大切なことなのだな」と気づけた友人の一言でもあります。私はこの友人の言葉を借りて、ノルウェー語もままならず、コミュニケーションに自信が持てない頃、「目を見るのに慣れていないから見ないことがあるけど、話はちゃんと聞いているから!」と相手に断りを入れていました。

このノルウェーと日本とでの対面でのコミュニケーションを思い返し、ノルウェーにいるときはじっと見て話す。日本に帰ってきたらずっとは見ない。というコミュニケーションに自然と切り替えていたなあと思いました。ちなみに日本にいてもおばあちゃんや子供たちと話すとき、仕事の大事な場面では私は相手の目をじっと見ます。このアイコンタクトの重要性は国、もちろん個人、場面により違うようですが、おばあちゃんとの目の会話から視線のもつ力を改めて感じたこの頃でした。次号はこちら。

・人懐こい子羊(牧場にて)

・人懐こい子羊(牧場にて)

・5月17日はノルウェーのナショナルデー

・5月17日はノルウェーのナショナルデー

・ブラジル食品店にてお茶を購入(私の住む市は隠れ国際都市)

・ブラジル食品店にてお茶を購入(私の住む市は隠れ国際都市)

 

次号はこちら
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