Kjempe bra 通信 5-1(ノルウェー便り)August, 2019

Kjempe bra 通信 (ノルウェー便り)

・これまでの経過

8月初旬、オスロで一泊し、目的地のハーシュタに無事到着しました。そのへんを歩いている人の鼻歌率、昼寝率、タトゥー率、高し。花も虫も動物も人もみんななんとなくでかいです。道で会う猫や鳥たちの警戒心が薄いので、意地悪する人があんまりいないんだろうなと思います。半袖の人と、薄いダウンジャケットの人が同居しているのはなぜ?夜出歩くのは怖いとR(受け入れ先:Folkeuniversitetの教員)に行ったら、ここは大丈夫だよと軽く笑われました。でも私は、この土地で観光客がレイプにあったいう記事をネットで見ていますからね!

 

🚢今月のわくわく

・よその国の青い海

ノルウェーの海はとにかく青いです。今まで見たことのない青さで、ひんやりした知らない海。寄り添うでも、干渉してくるでもなく、ただそこにある海は私にとってとても心地いいです。投げやりな意味ではなく、なんだかいろんなことがどうでも良くなってきます~人間は小さいと悲観的な気持ちではなく、青すぎる海を見てただそう思いました。

 

・丈夫なノルウェー人

オスロからハーシュタへの国内線のCAさん、他のスタッフと楽しそうにコミュニケーションを取る様子や、靴をそのへんで履き替えちゃう姿が印象的でした。私の中でCAさんはぴしっとしたイメージでしたが、今まで出会ったCAさんのなかでNO.1 リラックスCAさんでした~。

 

みなさん丈夫そうです。道をずんずん歩くペースは早く、力強く、私はご年配の方にさえ抜かされてしまい、基礎体力の違いを痛感します。

 

外で海を見ていたら、外気温14度、水温はもっと低いと思われる海に飛び込み、ちょっとぷかぷかして、上がって飲み物を飲み、服をきて帰っていきました。心臓が止まるのでは、と心配になりますが、本人たちは楽しそうだったので大丈夫なんですね。

 

大家さんのSは50~60代のマダム、セクシーなワンピースを着こなし、弾けるスマイル、がちのロードバイクにヘルメットでお出かけします。仕事の合間に山に登り、冬はスキーが楽しみ!と話してくれました。上半身ブラジャーでお庭のお花に水をあげる姿や、包装用のテープを噛み切って開けるワイルドな姿は好感度あがります~

 

お風呂はシャワーで済ます、ランチも短め、ご飯は粗食。Rは平日でも仕事の後に3時間ほど趣味の時間を楽しんでいました~。仕事は効率的に終わらせ、余暇を楽しむ姿は素敵です。私は湯船にゆっくり浸かるのも、少し凝った料理を作るのも好きだし、お昼の休憩は1時間欲しいです。比重は違えど、何を大事にしたいかわかっていて、それを自分の生活に取り入れられているのは羨ましいことです。

 

歩いて行ける距離に歴史博物館があったので行ってきました。主にこの土地の宗教や大流行したペスト、第二次世界大戦の内容やこの土地の産業についての展示でしたが、私がこの展示の随所に感じたのは、この土地の文化の根底には、人が住むには恵まれない土壌と気候があり、自然に押しつぶされないように生きていかねばならなかったのだなと感じました。厳しい国土とともに代々培われてきた強靭なノルウェー人のルーツを見たような気がしました。

 

・ノルウェーの子どもたち

飛行機のラウンジで、裸足で走り回る興奮気味の子どもたち、ママは注意するでもなく、まわりの人も嫌な顔するでも気にするでもなく過ごしていました。公園の草原をてけてけ走る1歳半くらいの男の子、不安定で転びますが、特に泣く様子もなく起き上がってまたてけてけ、転んでてけてけを繰り返していました。パパも特に心配するでも抱き上げるでもなく、横でゆっくり歩いている様子に関心しました。スーパーであった赤ちゃんに笑いかけたら、反応がすごくよくて少しびっくりしました。子どもたちは私の存在が素直に気になるのか、視線を感じます。Helloと言うとHelloと照れながら答えてくれて、とても微笑ましいです。

 

・Folkeparken

誰にでも開かれた広大な公園があります。公園と言っても山一つ分くらいあり、44kmのハイキングコースがあります。ハイキング、クロスカントリー、自転車、釣りなど好きなことをしていいです。近くに道路はあっても園内に入ると車の音はしません。

 

小雨が降ったあとの林は植物の匂いが漂っていて、それぞれの葉についた水滴が、しっとりひんやりとした空気を作っています。吹いてくる風がとてもきれいで、生きているものの活動性は確かにあっても、なんとなくひっそりしています。子供の頃、夢の中で訪れたどこかの森や林は、私の幻想ではなく現実の世界にもあったのだなあ、とまで思う美しさです。あー気持ちいい。

 

公園に来る人々は様々で、みんな思い思いに過ごしています。

 

ステッキをかつかつすすめるおじいちゃん、側転を繰り返す少女、赤ちゃん連れのママ友、40代くらいの男性二人、ランニングクラブ的な三人組、どこからか取ってきたであろう野花を持つマダム、猛スピードのロードバイク、二人の子連れのパパ、わんちゃん達のお腹と足が泥だらけですが、どんなぬかるみを歩いて来たのですか?電動車椅子で来ている方、じゃれ合うティーンズ…

 

Ut på tur, aldri sur (お散歩すれば不機嫌にならないよ) こんなことわざのようなものがあるようです。

 

・Repair

本当にみんなお家を直しています。業者が使いそうな器具がガレージにごろごろ備えられており、やりかけのセメントやブロック、板、窓枠がそのへんに置いてあります。中にはお庭にぷち重機なるものが置いてあるご自宅も…窓を洗ったり、ペンキを塗り直している人をちょこちょこ見かけ、DIYが特別なことではなく日常の一部なんだなと感じました。

 

・かっこいいとはなにか?

オスロ空港の巨大広告ポスター、背景はアジアの屋台的な場所、モデルさんが決めポーズでスーツケースの上にまたがり、立ち食いそば的なものを食っている。かっこいいのか?これ?

 

ホテルで知り合ったスペイン人の彼は、腕に大きな般若のタトゥーをして、「HANNYA」と誇らしげに言っていました。般若の彼は「日本よりもノルウェーに興味があるの?変なの」と笑っていました。彼にとってはノルウェーよりも日本のほうが断然魅力的なようです。

 

ノルウェーで主食としてよく食べられているknekkebrød (ライ麦などからできているめっちゃ硬いパン)ネットで検索すると、低糖質なのでモデルのおやつとおしゃれげに紹介されていました。スーパーに陳列された商品とそれを買う人々からオシャレ感は伝わって来ないですが…日本人が米買ってるようなもんなのかな?

 

ヨーロッパでは日本車は売れないと聞いたことがありますが、日本車を非常によく見かけます。Rは、「日本と言って思い浮かぶのはカメラと車」と言っていました。ワーゲン、ボルボ、プジョーと同じくらいの割合で、日産、マツダ、トヨタ、スズキ、ホンダ…日本だとどちらかというと高級そうなイメージのある前者のほうが汚れて使われていて、日本車のほうがきれいに乗られているようで不思議です。こちらで唯一見た羽のついた改造車は三菱でした。

 

何がかっこいいのかよくわからなくなってきます。自分を含めた周りとは違う、という感覚がかっこいいの感覚の中に含まれているのかなあと感じました。

 

私、個人的には、お尻がばーんとはって、頭が爆発している黒人女性の方々が、蛍光色でサイケな柄を着こなしている姿をsuper cool!と感じます。 自分はこうはなれないな…と羨望の眼差しで見てしまいます…

 

・寛大な社会

OSLOのSAS空港はチェックイン、荷物のドロップインともにセルフです。(ただし、手伝いが必要な人はカウンターでできます。)配置されているスタッフの数も少なめな感じがします。自分のことは自分でやるという感じがなんとなく漂っているようにも感じます。日曜はスーパーが閉まり、税務署も夏の間は営業時間縮小でやっていました。不便と言えば不便ですが、そういうものだと思えば、それに合わせて生活していくので特に不便を感じなくなるのかなあと思います。こちらで1年生活していくにあたり、諸々の手続きがあるのですが、在留カードが手に入るのが警察署に行ってから10日、ナショナルIDの取得に2週間程度と時間がかかります。時間がかかるなあ。働く時間が短くすむのも、人々が不便な社会を受け入れているから成り立つところもあるのだと思いました。寛容な社会は多文化主義も受け入れ、ノルウェーは移民の割合が全体の14%となっています。話が少し飛びますが、2011年にノルウェーで起きたテロは、社会が夏休みムードの中、警察の初動が遅れ、迅速な対応ができていれば被害が防げたのではないかと裁判になりました。このテロは第二次世界大戦以降、最悪の残虐行為と言われ、犯人ブレイビクの単独犯行で、77人の死亡者がでる最悪の惨事となりました。ブレイビクは移民を受け入れるノルウェーのあり方を増悪おり、ノルウェーの労働党青年部を標的に銃乱射事件を起こします。ちなみにブレイビクは日本と韓国を多文化主義に否定的な国と賛美賞賛しています。事件後、メディアから国民には「それでも寛容を」という姿勢を伝えられます。寛容な社会、多文化主義とは魅力的ですが、もちろんそれを良しとしない人々が出てくるのは当然のことです。寛容な社会には、誰かを諦めたり、切り捨てたりする限界はこないのでしょうか?

 

・表示がシンプル

空港、町中で見かける標識、ホームページや商品の説明書きなどがシンプルで、言葉がわからなくてもなんとかなるような作りになっています。丁寧な説明は省き、一番大事なところだけを単適に表現していて、デザイン性の高さを感じます。わかりやすいときもあるけれど、初めての人には事前に教えてほしかったー的なときもあるかと思われます。

 

・ノルウェー版NHK!

NRKはノルウェーの公共テレビ、ラジオ局です。興味があって子供向けの番組をざっくり見ていました。私の大好きなピッピも見放題です。わ~い♪(ピッピはスウェーデン)

NRK Super
Forsiden NRK Super. Nyheter, videoer og spennende artikler

中には、性的暴力に関する子供向けに作られた映像があり、非常に興味深かったです。

映像は5分前後で短く、日常にありそうなシチュエーションから考えさせるような構造になっていて、子どもたち向けにちゃんと作られているなあと感心しました。

Har du opplevd at noen har bedt deg om å sende bilder av kroppen din?(だれかに体の写真を送るように頼まれたことがありますか?)

Har du opplevd å bli kysset uten å vill det, eller noe annet ubehagelig?(したくないのにキスされたり、不快なことをされたりした経験がありますか?)

映像の最初にはIKKE DIN SKYLD(あなたのせいではない)と黒地に白抜きで大きくかかれた文字が表示されていました。

それ以外にも、世の中には性的暴力があって、子どもたちは法律で守られているんだよー的な内容がポップな映像で説明されており、何か合ったら電話していいよ、と相談窓口の電話番号が記されているものもありました。こちらも5分程度。

NRK Super TV - Overgrep
Norsk animasjonsserie for barn om grenser og seksuelle overgrep - Mu rumaš lea mu iežan alggu

 

世の中には色々な虐待の形がありますが、知らないうちに被害者になってしまう者に向けて、知識としてまずは持ってもらう、つらかったら話せるところがあると提示しておくのはとても必要なことだと感じます。

その他、NRKはポケモンGOの攻略法や酔っぱらいの特集なども幅広く手掛けています~。

 

・自分の家

Rが見つけてくれたアパートに引っ越しました。素敵なお部屋!という感じでは残念ながらないですが…笑、生活するのに必要なものは揃っています。家具・家電付き、家賃3500kr:5万円弱(ネット料金含む、水道代は無料)+電気代(平均500kr:7千円/月くらいだそう)Rは窓から海も山も見えないと、景色が悪いことを気にしてくれていましたが、そこまで気になりません。デポジット7000kr(保証金として家賃2ヶ月分を払い、退去時に何も問題なければ全額返金される。ノルウェーでは家賃2ヶ月分のデポジットを支払うのは一般的だそう。)退去の場合は2ヶ月前に大家に申し出ることとゆう条件でした。

自分の居場所があるのはありがたく、安心なことですね~。

 

部屋を出てすぐのところ(大家さんSのお庭)から、街と海と山が見えます。そのへんに座って眺めていたら「あなたに椅子が必要ね!」とSが外用の椅子を一脚持ってきてくれました。ハーシュタにはイオンのような複合型商業施設があり、隣部屋に住むノルウェー人のHはそこがベストと教えてくれました。Sはうるさいからショッピングセンターは嫌いだそう。昔地理で習ったドーナツ化現象、モータリゼーション(車社会)、無計画な都市化なんて単語たちが思い出されます。私の地元も郊外にあたる場所で、ここの風景と共通する箇所もあります。人のライフスタイルのブームって50年くらいの単位で流れてるのかなあ、なんてぼんやり考えたりしていました。ただ、ショッピングモールがあってもここの海や山は無視できない存在で、空は広いです。

5-2に続きます。

海を眺める椅子

みんなのFolkeparken

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